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変色系男子の日常。

📙「大人になっても敏感で傷つきやすいあなたへの 19 の処方箋」を読んだ

「大人になっても敏感で傷つきやすいあなたへの 19 の処方箋」という本を読んだ。

この本では HSP (Highly Sensitive Person) という概念を紹介している。HSP は非常に敏感な気質を持った人々のことを指している。およそ 5 人に 1 人が HSP だそうだ。もともと HSP という言葉は知っていたし、何より自分自身がそれに大きく当てはまるのではと思ったので、理解を深めるために手にとった。

神経質で弱虫、恥ずかしがり屋で引っ込み思案、そんな性格も弱い人間だからではなく本人の努力が足りないからでもない。HSP は生まれながらの気質だからだ。この概念が提唱され、自分の傷つきやすさにきちんとした理屈があったということが分かっただけでも少し救われる。

HSP の性質は生きづらそうで短所しかないように思えるが、これは実は「高度な情報処理能力を持っている」という長所の裏返しなのだ。脳の情報処理レベルが高いために些細な刺激に敏感に反応してしまう。結局は生きづらいことには変わりないけど、この生きづらさも実は自分の持つ長所に繋がっていると思えるだけでも自信が持てる。

本書は精神科医が執筆しているだけあって、脳や神経系の解説があり、正しい理論によって裏付けされている。そしてタイトルに「19 の処方箋」とあるように HSP が生きづらさを打破するための方法も紹介してくれている。この 2 点がよいところだと思う。処方箋に関しては面白いものがひとつあった。「ボーッとしない」というものがあり、脳はぼんやりしているときの方が活発に活動しているときよりもエネルギーを多く消費しているということが書かれていて、目からウロコだった。一方で「HSP であることを自覚し、覚悟を決めて今を生きる」というような熱い処方箋もあって心が動かされた。

分かりやすいし実際的なテクニックもいろいろ紹介されているので、傷つきやすさに悩んでいる人にぜひともおすすめしたい 1 冊だ。