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変色系男子の日常。

渇きと潤い

風呂上がり、喉が渇いている。渇ききっている。喉はおろか食堂から胃までのあらゆる細胞が水分を欲している。冷蔵庫からキンキンに冷えた赤ラベルを取り出す。遠くの獲物を逃さんとするスナイパーの鋭い視線のように冷えている。ウィルキンソンのウォッカトニックだ。プルタブを開ける。クゥカッシュッッッと勢いのよい音が聞こえたかと思うと、ウィルキンソン独特の強烈な炭酸の抜けるシュゥワアアアアアアアアアという音が突き抜ける。無数の泡たちが宇宙の果てを目指して、我先にと駆け上っていく。そして、やや出遅れた泡たちを飲み込むように、僕は飲みくちに喰らいつく。むさぼるように液体を喉に流し込む。ひからびていた喉の渇きが一瞬で癒される。潤いが喉から食道、そして胃を満たしていく。そのままの勢いで潤いは僕の身体を貫通し、足先を伝って地面に抜け出してしまいそうだ。少し遅れて強炭酸がその存在を猛烈にアピールしてくる。さらに遅れて感じる、爽快なうまさ。

これが生きているということだ。